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一時間SS(トリスケ)/終わりよければ

トリスケです 一時間作品です


……今日は動画作っていたので回避の予定がいきなりネタ神様が降りてきたので
急遽参戦 ・・・勢いって大事
 爆発オチというものがある。
 その名の通り、結末を爆発させてうやむやにしてしまう手法のことだ。
 中には爆発にオチがあるものも中にはあるのだろうが、大抵爆発で全て台無ししまう最後だ。
 安易にそれをやると、また爆発オチか!と叩かれるので使用には用法・用量に注意してください。

「それをわかっているんですか?プロデューサー」
 律子は、プロデューサーを床に正座させてかれこれ一時間程説教をしていた。
「お約束って大事だと思わないか?」
「だからって、内容もグタグダで、最後までそれはどうかと思います!」
 説教の理由は、今度765プロのPRの一環として765プロ自主制作の映画を作ろう、という社長の思いつきが発端だった。
 社長命令なので逆らう事も出来ず、プロデューサーとスケジュールに都合がつくアイドルは参加という運びになり、脚本をプロデューサーと律子が練っていた。
「というか映画の脚本なんて作ったことないしなぁ……」
「そんな体たらくで『脚本は俺に任せろ!』なんて大見得切ったんですか」
「その場のノリって大事じゃないか、ほら、やっぱりプロデューサーである以上色々できないといかんだろうし」
「出来てないじゃないですか……」
 呆れて、物をいう代わりに律子は大きくため息をついた。
「ところで律子さん、そろそろ正座から解放していただけないでしょう?」
 正座のまま、腕組みをして角を出す勢いの律子をプロデューサーは仰ぎみる。
 律子からは返事はない。ただ、目つきがさらに険しくなっただけだ。
「もうしばらく反省します」
 説教自体はもの凄くご褒美なのになぁと、プロデューサーはわけの解らないことを考えていた。
 もちろん、そんな考えでも足の痺れが取れるわけではなく、さらに一時間後やっと律子のお許しを得て正座から開放された後もしばらく立ち上がることができなかった。
 追い討ちをかけるように、その説教にかかった二時間分残業をしなければならないというおまけもついた。
 もちろん自業自得である。

 結局、色々説教を受けつつもなんとか律子とプロデューサーの二人三脚で映画の脚本を仕上げ、映画制作に向けて一歩を踏み出した。
 もちろん自主制作映画なのでたいしたことは出来ないのだが、何故か今回はやたらやる気になっている社長の口利きで、小さいながらも映画のセットを使わせてもらうことになった。
「どこまでやるつもりよ……」
 765プロのアイドルが、演技もできるというPRの場になるメリットも無くはないのだが、これにかかる費用を考えると律子は頭が痛くなるどころの騒ぎではない。
 事務所で事務員の小鳥も帳簿をみてこめかみを抑えていたのを律子は見かけた。
「でも、なんだかみんなでこういうのやるのって楽しいじゃないですかっ」
 そんな律子の横で、能天気に(かつ無責任に)いってのけたのは春香だった。
 この話を聞いて、何人かはとても乗り気だったのだが、春香もその一員であった。
 興味のない人間は何かとスケジュールの理由をつけて逃げ出しているので、ここにいる人間は基本的にお調子者ばかり(制御役が必要ということでいる律子等を除く)だった。
「早く映画とろうよー、復活のヤキニクマンやるんでしょ?」
「えー、タイトルはヤキニクマンWだよー」
 律子の後ろで、服を引っ張りながら催促するのは双海亜美真美の双子。
「どっちも違う!」
 律子としては、この場からすぐに逃げ出してしまいたい気分であったが、今ここで自分がいなくなった時の事を考えるとそちらが恐ろしいので、泣く泣くこの場にとどまっている。
「り、律子さん……ほ、本当に大丈夫なんですか?なんだか火薬とかも使うって聞いてるし」
 お調子者軍団の例外の一人、雪歩は後ろの方でガタガタ震えている。
 雪歩も逃げ出したかったのだが、すばやく亜美真美に補足されてこの場にいるという状況だ。
「多分大丈夫よ、制御はしっかりしてるしね。それにそんな大量の火薬使わないわよ。ちょっとした演出に使う程度だから」
 脚本としては、ごくありふれたアクション物で、動きを重視した内容となっている。
「まぁ、何かあってもプロデューサーが身を挺して助けてくれますよね」
 ちらっ、と律子はプロデューサーを見る。
「任せとけ……ってなぁ、その前にそんな事故が起こらないようにするのが俺の仕事だ」
 プロデューサーは、胸を叩いて自信ありげに宣言した。
「はいはい」
 律子は簡単に受け流したが、いざという時にはきちんと守ってくれる事を知っていたので、その言葉をあえて疑うことをしなかった。

 映画自体は稚拙ながらも、素人がとったわりには上出来のものが出来上がりつつあり、参加しているアイドルも、演技に関してはプロということもあり、充分満足できる仕上がりになっていた。
「やっぱり、あいつらもプロなんだな」
「そりゃ、もちろんそうですよ」
 最初の頃の適当さが消えて、真面目に演技に取り組むアイドル達に釘付けになるプロデューサー。
 律子も、映画の監督補助をしつつも所々で出演をして光る演技を見せていた。
「律子も頑張ってくれたし……やっぱりあらためてうちのアイドル達は凄いなと思うよ」
「いざという時はきちんとやる。プロデューサーだってそうじゃないですか」
 プロデューサーの横顔を見ながら、律子が恥ずかしそうにつぶやく。
「……普段頼りないからな、俺も」
「それでいいんですよ、きちんと最後は決めてくれるのがプロデューサーなんですから」
 ふふっ、と律子が笑い、プロデューサーが苦笑する。
「ま、なんだ。終わりよければすべてよしって奴だな」
「そうですよ、さて、最後のシーンですよ。私もいってきますね」 
 律子は、舞台に上がりプロデューサーはカメラに集中する。
 最後のシーン。
 参加アイドル全員が並び、安い夕日のセットの前で肩を並べている。
 綺麗に仕上がったな……プロデューサーはどんなにグダグダでも最後はみんななんとかしてくれる自分の信頼してくれるアイドル達に感謝していた。
 ……そう、きちんとオチをつけてくれるアイドルに。

「わっ、わわっっ!!
「春香っ!そっちは起爆装置!!」
 
 春香のお約束のどんがらの先にあったのは、セットに使っていた火薬の起爆装置。




 爆発オチとはこういうことである。

テーマ : アイドルマスター
ジャンル : ゲーム

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非公開コメント

面白い。
トリスケさんが「爆発オチ」をネタに取り扱う、というだけで
既に面白オーラがぷんぷんしてたんですが、面白い。(二回目)
お約束+勢い+爆発+お約束=どんがらがっしゃーん!
な、オチも含めて、最高でした。
お笑いにはやはり「勢い」が大事ですよね。
また無茶振りSSリレーやりましょうね!w

No title

一時間は基本本当に勢いでやってる部分はありますねw
今回もとりあえず春香を爆発されようぜみたいな流れから
やってみましたw 基本あまりシリアスできない人間
なのでその場のノリは優先してますねー
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トリスケリオンP&ふるぷら~んP

Author:トリスケリオンP&ふるぷら~んP
主にニコニコでアイマスMAD作成中
結構適当

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