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一時間SS(トリスケ)/765プロの食卓

恒例一時間SS 今回はちととある企画の練習のために書いた文章なんで
ほとんど内容はありません



本番に向けて練習しないとなぁと
 ここは765プロ。芸能事務所である。
 解りきったことではあるが、仕事場である。
 そして、何故かその仕事場ですき焼きを食べる一団があった。

「鍋物は毎回不利よね……」
 秋月律子が、曇る眼鏡に悪戦苦闘しつつもすぐに無くなっていく肉の確保に余念がなかった。
「確かにすごく食べにくそうですよねぇ」
 そんな律子に気をつかいつつも、しっかり律子より多く肉を確保する天海春香。
「春香、肉ばかり食べないの。野菜もきちんと取らないとだめよ」
 そういいつつ春香の器に甲斐甲斐しく野菜をいれるのは、体型的に一番肉を取ったほうがいいと思われる如月千早であった。
「大丈夫よ、肉も野菜もたっぷりあるから……残さないように食べてね」
 そして、その鍋を取り仕切る仮の鍋奉行、事務員の音無小鳥。
 この4人が、今回のすき焼き会のメンバーであった。

 事の起こりは、元々この765プロの最高責任者である高木社長と、彼の元でアイドルを育てるプロデューサーが二人で「酒を飲みながら事務所でつつく鍋もいいだろうと」というわけのわからない企みが実行されたことから始まった。 
 そして、いざ食べようとした瞬間に社長の携帯に着信が入る。
 こういう瞬間に入る着信にロクなものはない。その予感通りに、その電話はトラブルを告げる電話であり、社長とプロデューサーは目の前のすき焼きを食べる暇など与えられずにトラブルの元に向かうことになった。
 当然、残されるのは煮えたぎるすき焼きの鍋。
 それを処理するために、その日偶然事務所にいたアイドルと事務員が集まったというわけだ。

「とりあえず帰って来たら、まず二人にはお説教しないといけないわね」
 眼鏡拭きの代りに、手近なタオルで眼鏡を拭き、クリアになった視界で鍋を視認し、ほどよくクタクタになった春菊を卵に絡めて口に放り込む。
 卵の甘みでまろやかなったほどよい苦味が、口の中に広がる。
「でふぉ、ふぁんなふぉぃひぃにひゅひょ」
「食べながら話さない」
 口の中で蕩けるといった表現が相応しい高級な牛肉に、満足な笑みで幸せを
表現する春香の頭を千早がコツンと小突いた。
「でも、本当に何でわざわざ事務所で鍋をしようなんて思ったのかしら」
 少しだけ、本当に少しだけ最近たるみだした体の肉を気にしてか、鍋の中の肉を惜しみつつ回避して、カロリーが少ないと思われる白滝をつるりと流し込む小鳥。
 単体では味気ない白滝も、肉と野菜のうまみを十分吸い込んでいて肉を惜しむ小鳥の胃に一定の満足をもたらす。
「まぁ、要因はあれでしょうね」
 律子が目を向けた先にあるのは、一升瓶。
 お歳暮にと暮れにもらった日本酒を見つけて、ついでに鍋でも食べようと短絡的な思考が働いたのだろうと律子は推理する。
「事務所で酒盛りとはねぇ……」
 内心、ちょっと自分もしたかったなぁと思う小鳥ではあったが、そんなことをいいだすとこの場の律子と千早に白い目で見られるので黙っている。
「でも、なんとなーく解るんですよ」
 千早の忠告もなんのその、ひたすら肉を食べながら春香がいう。
「何が解るのよ、春香」
 千早が、椎茸を掴んだ箸を止めて春香の方に向く。
「たしかに、このお肉も、お野菜もすっごくおいしいけど……いまこうやってみんなでわいわいしながら食べるからおいしいんだろうなぁって。社長もプロデューサーさんも一人じゃ食べようと思わないし、こういう変わった所で食べるご飯っておいしいから」
「どういう理屈よ……」
 あきれ返る律子。
「ほらっ、お花見とかでも、桜の下で食べるお弁当っておいしいじゃないですかっ。それと一緒ですよ」
 力説する春香。
「まぁ、たしかに事務所ですき焼きなんてめったにあることじゃないわね」
 千早も、半分は呆れつつも春香の説にちょっとだけくすりと笑った。
「そういえば、このメンバーでご飯を食べるのってのも初めてね」
 小鳥が、あらためて卓を囲むメンツを見渡す。
「食事の時って、色々盛り上がっていろんな事も話せるから……いい機会かもね。春香は普段あわただしいし、千早ともあまりゆっくり話す機会もないしね」
 律子が、何かに納得したかのようにうんうんと頷く。
「せっかくだから、今日はこのまま事務所にお泊りしてみんなでパジャマパーティでもしましょー」
 箸をもった手を天空に突き上げ、楽しそうに宣言する春香。
「……たまには、いいわね」
 いつもなら反対するであろう千早も、この食卓の柔らかい雰囲気に飲まれたのだろうか。
「みんなのお話、ゆっくり聞かせてもらうわね」
 普段聞けない話も聞けそうだわ、と小鳥は内心(少しだけ邪な部分もあったが)微笑んだ。
「それじゃ、準備しましょうね」

 律子が最初にした準備。
 事務所の扉に厳重に鍵をかけ、外部からの侵入者をシャットアウトすると共に、扉に張り紙をする。

 「本日の営業は終了しました」


 トラブルから帰った社長とプロデューサーは、もちろん事務所にいれてもらえず、二人で事務所の近くの飲み屋で飲み明かしたという。

テーマ : アイドルマスター
ジャンル : ゲーム

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非公開コメント

美味しそう。

すき焼き、いいですね。
あれだけ砂糖としょうゆを投入しても美味しく食べられるのは、
やはり卵に潜らせるという独特の食べ方の賜物。
美味しそうなすき焼きの映像が頭に浮かび、幸せでした。
Pと社長には何の罪も無いけれど、
ぜひ、今宵一晩盛り上がって欲しいと思います。

No title

ガルシアP>
すきやきもいろんなスタイルあるみたいですけど、
やっぱりどんな食べ方でもあの卵があってことですよねぇ
……例の企画作品 近いうちに書いてみようかなと思います
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トリスケリオンP&ふるぷら~んP

Author:トリスケリオンP&ふるぷら~んP
主にニコニコでアイマスMAD作成中
結構適当

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