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春香のいい所 伊織編

はい、SS練習続いています
しばらく時間みてやるテーマは
「他のアイドルからみた 春香さんの可愛い所」です
今回は伊織編ってことで

……何気に俺伊織好きだよな kanonの時から思ってるけど
私、水瀬伊織は不満だった。
 何が不満かというと、負けたくない相手に、負けていると感じてしまっているからだ。

「おはようございまーす、プロデューサーさんっ」
「おはよう、プロデューサー」
いつもの挨拶を交わす、私と春香。
「おう、二人とも今日も調子よさそうだな。今日も頑張ろうな」
「はいっ、頑張りますっ」
 私は、プロデューサーの方を向きつつ、ちらりと春香を見る。
 いつもと変わらない、能天気そうな笑顔。
 ドジで、何も考えてそうもない春香に、最近何故か少し劣等感を感じている。
 どういう理由かは自分でもわかっていない。
「ん、伊織、どうしたのか?」
「どうもしないわよ!さっさと今日の仕事にいくんでしょ」
 考えを中断させれらた不満を、怒声という形でプロデューサーにぶつけた。
 まったく、こいつは空気読まないんだから。
「そうか、ならいいんだが。っと、その前にだ」
「なによ?」
 私の疑問に、プロデューサーは一冊の雑誌を差し出した。
「あ、今週のビダヴォ出たんですね」
「これがどうかしたのよ」
「そこの30Pからの特集を見てみな」
 言われた通り、ページをめくる。
 横から春香が興味深そうに覗き込んでくる。ちょっとうっとおしいわね。
「えーっと、なになに、『アイドル好感度no.1はこの子だ!』」
「ランキング結果みてみな」
 プロデューサーが腕を組んで、にやにやしている。
 ……正直ちょっとキモいわね。
「あっ、伊織っ、二位に入ってる……そして、ええっ!」
春香が目を丸くして驚きの声を上げる。
 演技ではなく、本当に驚いているのだろう。
 春香は馬鹿正直だから演技なんて出来ないし。
「春香が好感度1位、伊織が2位。ユニットでワンツーフィニッシュといい感じだろ?」
「伊織、やったね」
「ま、まぁ当然でしょ、伊織ちゃんの魅力にかかったら」
内心、春香に負けた悔しさはあるのだがもちろん口には出さないし、態度にも出さない。
「うんうん、わたしたち二人の魅力だもんね」
 こっちを向いた春香の無邪気な笑顔に、ドキっとする。
 最近、この春香の、よくいえば天真爛漫な笑顔に心を動かされる事が多い。
 私も笑顔には自信がある。営業スマイルもあるが、それだって春香になんて負けない魅力があると思っている。いや思っていた、か。
 認めたくないが、最近劣等感を抱いている。
 春香が眩しい。
 自分の輝きが、春香の輝きに飲まれてる気がしてならない。
 自分と春香の違いは何だろうと。
「とにかく、今後もいい結果だせる様にがんばっていくぞ」
 とりあえずまた思考の邪魔をした馬鹿に、私は思いっきり蹴りをくれた。

 朝の例の雑誌の記事のおかげかどうかは知らないが、取材の仕事で、来月私と春香の特集が組まれることになった。
 記者の質問に答えながらも、私は春香を気にしていた。
 時々大げさな身振りと共に、とんちんかんな答えを出しては、記者に笑われる春香。
 私はそんな春香に呆れながらも、つい苦笑交じりとはいえ笑っていた。
 春香は口に手を当て、え?といった表情で何故笑われてるのか理解していない。
 まったく、大ボケなんだから……
 この年上の、大ボケ娘の何がいいのか、本当に考えてしまう。
ある程度そんな調子ながら、インタビューは順調に進んでいき、今日の最後の質問となった。
 その質問が、
「お互いのイメージを象徴する物を考えてください」
というものだった。
その一言に私と春香は、一瞬お互いに顔を見合わせてじっと考え込む。
春香は難しそうな顔してるけど、考えているのかしら?
じっと目を見てみるが、春香の考えてる事は分からない。

……春香から連想される物かぁ。

 とりあえず、その件は後日のインタビューの時に聞くということで落ち着いた。


 家に帰り、着替えもせずに、仰向けにベッドに転がる。
 傍らにいるうさちゃんを両手で持ち上げ、うさちゃんに問いかける。
「あいつの、何がいいんだろうね?」
 うさちゃんの顔に、春香の顔を投影してイメージを思い浮かべる。
 ドジで、前向きで、ちょっと抜けてて、歌が好きな春香。
 正直、欠点の方が目立って頼りない感じはする。
 それでも、春香には人を引き付ける魅力がある。
 自分に自信がないわけではない。
自分にも、充分魅力がある事は自惚れでなく理解してる。
 それでも、春香にはあるのだ、自分にないものが。
 眩しい春香。
 私だけでなく、ファンも眩しい存在としてみてるのだろうか?
 みんなを眩しく照らして、暖かくさせる存在。
「そっか……」
 私は、うさちゃんをそっと胸に抱きしめる。
「答えがこんなに簡単に出るなんて拍子抜けよね」
 なんとなく満足してしまい、そのまま眠ってしまった。

 数日後、やっとスケジュールの開きが出来、この間の取材の続きを受けることになった。
 その当日の朝。
春香は私に出会うなり、にやにやしながら顔を近づけてくる。
 ロクでもない事を考えてるのかしねぇ……
「伊織がどんな風に私を見てくれてるのかなぁって、思っただけだよ」
 って、心読まれたっ!?
 なるべく平静な顔に戻そうとするが、多分失敗してるだろう。
 今の表情を鏡でみたら、きっとその場で逃げたしたくなるだろう、いや、絶対にだ。
 春私の反応に満足でもしたのか、春香は、鼻歌を歌いつつ、半分スキップで事務所を出て、応接室に向かう。
 くぅ、なんか朝から悔しいっ!
 とりあえず、いつもの通りプロデューサーに一撃を入れて気分を一新させた後、私は少し大股で応接室に向かった。
 
 約束の時間までまだ少しあったので、記者は来てなかった。
 私は、やたら上機嫌で下手な鼻歌を歌う春香の隣に静かに座る。
「伊織、インタビュー受けるのにそんなぶすくれてちゃだめたよっ。笑顔笑顔」
「わかってるわよ」
 声は半分不機嫌になってしまったが、実の所声ほど不機嫌ではなかったりする。
 春香の顔を見て、何かむかつく部分もあるのは事実だけど、それ以上に……
 と、そんな事を考えていたら記者が来てしまった。
 最近考え事をしてると、誰かに邪魔されるのはお約束になりつつあるわね。
 記者が対面に座り、形どおりの挨拶が交わされる。
 この辺り、私はもう慣れたものだけど春香は今だに素でやってるのよねぇ。
 それでも何とかなってしまうのが春香なのかな、と。
「それでは、早速になるのですが、この間の続きの件からお伺いいたします」
「えっと、私からでいいですか?」
「はい、よろしくお願いします」
春香の問いに、記者はレコーダーをセットして、ペンを持つ。
 春香は、一度呼吸を整えた後、おもむろに私の方をみてにっこり笑う。
 な、なによっと、と思った瞬間にはもう春香は記者の方に向き直っている。
「私に取って、パートナーである水瀬伊織は『星』だと思っています。伊織は私より年下ですけど、きらきらと輝いていて、夜道でふらふらしそうな私をしっかり導いてくれています。そんな伊織がいてくれるからこそ、私天海春香は、まっすぐに今歩いていられます」
 一息に言い終えると、満足に春香は息を吐き出した。
 春香にしては、まともな内容じゃない。
 春香にそう褒められて、もちろん悪い気はしない。というかね……ちょっと恥ずかしい部分があるのよねぇ……春香、今のインタビュー真顔で答えていたし。
「はい、ありがとうございます。次は水瀬さん、お願いいたしますね」
 記者の方も、春香の答えに何か感じる物があったのか、少し顔が綻んでいる気がした。
 あ、なんだろ、ガラにもなく緊張してるわ、私。
 いえ、緊張とはちょっと違う。ドキドキしてるんだ、私。
 春香の答えにドキドキして、これからの自分の、春香に対する答えにドキドキしてる。
 それでも、春香がまっすぐに応えたんだから、それに応えるために、私は居住いを正して、口を開いた。
 「私にとっての天海春香ですけど……いいえ、私にとってでなく、全ての人にとっての天海春香は『太陽』です。誰にでも分け隔てなく日の恵みを与えてくれて、気持ちを暖かく、時には熱くさせてくれる存在。時には嫉妬する位眩しい存在ですけど、春香が輝いてくれるからこそ私は輝けますし、ファンもみんな輝ける……そんな素敵な人です」
 言ってるうちに、血が沸騰する位熱くなってるのが自分でも分かった。
 顔、絶対に赤くなってるんだろうなぁ。……でも、恥ずかしくてもこれは私の今の正直な気持ち、これを偽ったらいけない事位わかってるんだから。
 恐る恐る、春香の方に顔を向ける。
 そこにあったのは、私が嫉妬する、いや嫉妬の心なんて溶かしてしまう位の、暖かく熱い春香の笑顔があった。
 そして、突然春香が私に向かって飛びついてきた。
ええ、もうとって食う位の凄い勢いで。
「伊織っ、ありがとっ!」
「ちょ、ちょっと!離しなさいよっ!」
 春香に抱きつかれ、私は身動きが取れなくなる。
 下手に身動きをしようとすると、春香の柔らかい部分が当たって、別の意味でドキドキして、さらに顔が赤くなっていくのが分かる。
私のイメージカラーはピンクであって赤じゃないっていうのに!
「私、伊織に、どう思われてるのかってずっと不安に思ってたんだ。伊織、それ、本心だよね」
「あ……当たり前じゃない!そ、そりゃ、ちょ、ちょっとはお世辞もいれてるわよ」
 思いっきり抱きしめられているので、苦労しながら声を出す。
 ここまで来た以上否定なんてできないじゃない、卑怯よ、春香。
 そんな風に、じたばたともがいている私の耳にシャッター音が聞こえた。
 無理矢理シャッター音の方を向くと、そこにはデジカメを構える記者の姿があった。
 記者は、にんまりとしながら
「この写真、是非使わせてもらいます!とっても素晴らしい!いや、宝物にしたい位です!」
 と宣言した。
「絶対に使うなぁ!」
 もう、猫なんて被ってる余裕なんてなく、私は思いっきり叫ぶ。
「伊織っ、これからも一緒に輝いていこうねっ」
 こっの、能天気太陽娘がっ!
 何が能天気かって……
「当たり前の事、聞くんじゃないわよ!」
 

テーマ : アイドルマスター
ジャンル : ゲーム

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No title

拝読しました。

よく春香は太陽と例えられますが、伊織を星と解釈したのは面白かったです。確かに千早と同様、ネガの強いキャラですから、やよいや春香のようなポジ寄りのキャラとの掛け合いは見てて微笑ましいです。
トリスケP様の二人も例に漏れず、丁々発止とはいかずとも息の合ったコンビだなあ、という印象がもてました。なかなか伊織と春香は百合視点で見ると他の相方もいてなかなか見れないコンビですので、この二人のお話を他にも見たいと思いました。

No title

島原さん>
伊織はとにかく、普段弱い部分ってクローズアップされないと思うんですよ 
どうしても世間一般的にはツンデレイメージが強いけど 実際は違うと思うんですよね 
伊織に関してはもっと色々書いてみたいと思います
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トリスケリオンP&ふるぷら~んP

Author:トリスケリオンP&ふるぷら~んP
主にニコニコでアイマスMAD作成中
結構適当

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