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百合108式投稿作品 no.2「ホントの笑顔をお返しに」 春香×千早

 やっと書きあがりました、百合108式用SS第二弾 「ホントの笑顔をお返しに」です
 ……タイトルはまぁもじりです 前の話の題名とあわせると オイって誰かいってくれる人
 いると思います

 とりあえずネタ考えていて、何も浮かばなかったのに突然ネタ神様が降りてきた書いた
 肩の力抜いたSSですので 肩の力抜いてよんでくださいね

 春香と千早は 本当にいいなぁ・・

「千早ちゃん、風邪ですか?」
「ああ、さっき電話があってな。熱があるらしいから今日は休ませてくれって事だ」
春香は、プロデューサーの言葉に顔を曇らせる。
「千早ちゃん、大丈夫かなぁ……」
「一人暮らしだからなぁ、千早……」
 事情が違うとはいえ、同じく一人暮らしであるプロデューサーは、一人暮らしの病気がどれだけ悲惨なのかよく理解していた。
 「まぁ、俺と違って千早はしっかりしてはいるだろうが」
 「プロデューサーさん、私ちょっと急用が出来たので、レッスンは明日でいいですか?」
 「……ああ、いいぞ。ただ後でみっちりその分レッスン漬けだからな。もちろん、千早と二人でな」
 プロデューサーは、春香の肩に手を置き、最後に一言。
 「ただ、風邪がうつるような事はするなよ?」
 「どういう意味ですか!」
 
 「春香、ごめん……」
 「あ、千早ちゃんはいいから寝てて寝てて」
 申し訳なさそうにする千早を、春香は優しく寝かしつける。
 「今日も大事なレッスンだったに、私の体調管理が甘かったせいで」
 千早にとって、レッスンを休む事自体耐えられないのに、それに春香まで巻き込んだ事がさらに追い討ちをかけていた。
 「千早ちゃんは、本当に無理しすぎだよ。昨日から調子悪そうだったし」
 「昨日はまだ平気だったのよ」
 千早のいう平気と、普通の人の平気はきっと違うんだろうなと、手馴れた手つきでナイフを動かし、リンゴをむきながら春香は思った。
 「もしかして、おとといのアレが原因じゃないよ……ね?」
 「大丈夫よ、あの時はすぐに着替えたから」
一昨日、いつもの如く盛大に春香が転び、そのはずみでバケツが宙を舞い、千早が水も滴るいい女になるという事件があった。
もちろん、765プロではよくあることである。
謝りつつも内心、濡れて服が透けている千早に、少しときめいた事を、もちろん春香は言わない。
「よし、できたっと」
ご丁寧に、色々な形に切ったリンゴを千早に差し出す。
「春香も変な所で器用よね」
普段のドジな春香からは想像できないが、家庭的なスキルに関していえば春香はかなりしっかり物だった。
なんとなく、猫型に切ってあるリンゴを手に取り口にいれる。
味自体は、普通のリンゴと変わらないはずなのに何故かちょっとだけおいしく感じる。
風邪の時は、味覚が変わるのかしら?とちょっとだけ思いながらも、次々とリンゴをを胃の中にいれていく。
「千早ちゃん、もしかしてお腹空いてる?」
「……ちょっと」
 その言葉を補則するかの様に、千早の腹の虫が抗議の声をあげる。
 赤くなった顔を見せまいと、千早はそっぽを向いた。
 「おかゆ作るから、千早ちゃん少し寝ててね」
 そんに千早を愛しい表情で見つめた後、春香はキッチンに向かった。

 「静かだなぁ」
 土鍋を煮立たせながら、春香はあらためて室内を見回す。
 自分の部屋と比べると、本当に殺風景な部屋だなと春香は思う。
 部屋にあるものといったら、最低限の生活必需品と音楽関係の資料だけだった。
 この部屋には、華やかさがほとんどない。
 それだけなら、ある意味千早らしいなと思うのだが……
 「寂しくないのかな、千早ちゃん……」
 静かに寝息を立てる千早が、何故か凄く寂しそうにみえた。
 春香も一人娘で、部屋では一人でいる事が多いが、春香の過ごす一人と、千早の過ごす一人は意味が違っていた。
 自分がもし、こんな環境にいたら耐えられるのだろうか?
 そんな事を考えながら、春香は千早の傍に座る。
 穏やかに見える、千早の寝顔。
 それでも、春香の心をを覆ったフィルター越しに見える千早は、寂しさに支配される弱い一人の女性にしか見えなかった。
布団からはみ出している白い手を、優しく握る。
そうすると、心なしか千早の表情が緩んだ気がした。
自分は、千早の寂しさを癒せているのだろうか?
事務所で会う千早は、厳しい表情も多いが、時折笑いかけてもくれる。
その表情は、作っている笑顔なのだろうか?
それとも、私、いや、私達が千早ちゃんの傍にいるからでる本当の笑顔なのか?
「私は、千早ちゃんがいるから、笑顔が素敵だっていわれるんだよ?」
春香は、千早の為に笑えている。
だが、千早は春香の為に笑えているのか?
その答えを問う勇気は、春香の中には存在しなかった。
「私、千早ちゃんの笑顔好きだよ」
 自分は、千早のために何かが出来るのだろうか?
 千早ちゃんのために……

 「熱いから気をつけてね」
 おかゆの匂いが、千早の腹の虫を刺激したのだろうか、丁度出来上がる頃に千早は目覚めた。
 「とりあえず、もってくる時に転ばなくて安心したわ」
 「さすがにそれはシャレにならないよ……」
 苦笑する春香に対して、くすりと笑う千早。
 この笑顔は、自然な笑顔なのかな?
と、春香はいけないと思いつつ疑問に思ってしまう。
 「千早ちゃん、食べさせてあげるね、はい、あーん」
 「春香、からかってる?」
 「半分以上本気なんだけどなぁ」
 本当に名残惜しそうに、春香はお盆ごと千早におかゆを渡す。
 「お菓子以外も、きちんと作れるのね」
 「なにげにひどい事いってる?千早ちゃん」
 「冗談よ」
 空腹なせいなのか、それともおかゆがおいしいせいなのか、千早の匙は止まる事なく
動き続ける。
 そんな千早を、ただ春香はじっと見詰める。
 何かを見極めるかの様に……
 「春香、何を見てるの?」
 「大好きな千早ちゃんを」
 「バカなこといってないの」
 怒った顔なのだが、何故か嬉しそうな顔に見える。
 「とにかく、ご馳走様。……おいしかったわよ」
 「はいっ、お粗末さまでした」
 見事なまでに綺麗になった食器を手早く片付け、春香は再び千早の傍に座る。
 「ちょっと顔色よくなったね、よかった」
 「春香のおかげよ、ありがとう」
 「あらためて、面と向かっていわれると照れちゃうよー」
 照れ顔を隠すつもりは、微塵もない春香。
 「……とりあえずもう大丈夫かな?」
 念のため、千早の額に手を当て熱を確認する。
 「うん、熱も下がってるみたいだし、薬飲んできちんと寝てるんだよ?千早ちゃん」
 そういって春香は腰を浮かしかけるが、千早の腕が、春香の腕を掴んでいた。
 千早は何もいわないが、その腕から伝わる意思は伝わってくる。
 いかないで……と。

 頼ってくれる気持ちは嬉しかった。
 だが、春香はそっとその腕を振りほどいた。
 何故?と悲しみが混ざった複雑な表情の千早。
 そんな千早に、春香は笑いかけた。
 「千早ちゃん、今日の天海春香は終了だよ」
 「春香……」
 「私、考えたんだ。私から千早ちゃんに上げられるものって何だろうなぁって」
 「……」
 「千早ちゃんの笑顔が好きだから、私も千早ちゃんに笑顔を上げたいと思うんだ。
そしてね……」
 春香は立ち上がり、千早に背中を向ける。
「きちんと、毎日お別れしてね……明日は今日以上の笑顔を千早ちゃんにあげるよ。
明後日は、明日以上の笑顔を……ずっとずっとね。私、それ位しかできないから」
「……歌もその位がんばって欲しいわね」
「千早ちゃーん」
情けない顔で振り返る春香。
そんな春香に、千早は心からの笑いで答えた。
「分かったわよ、私も、春香の為に笑って明日を迎えるわ。最高の絵顔でね」 

テーマ : アイドルマスター
ジャンル : ゲーム

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No title

拝読させていただきました。
話のテンポがよくて、春香と千早の会話に2828しつつ、最後の春香の決意に胸がじんときましたね。この2人らしい関係性が出てていいなぁっと…
それでは失礼いたします、ありがとうございました!

No title

なんか、こう・・・意外でした。
割と「風邪がうつるようなこと」に向かっていくような
シチュエーションなのかと思っていたのですが、
そこに来て、この幕切れというのがとても。

これで千早がスパイラルにならない、という事は、
背を向けた春香の声がよほど真剣だったんでしょうね。
それを受けての最後の5行。
とても微笑ましいラストでした。

No title

こんにちは。

春香と千早の組み合わせって本当に良いですよね。
途中までのあま~い感じの雰囲気から、ラストの春香の決意までの持って行き方が、凄く素敵だなと思いました。

No title

coroさん>
この作品の場合、春香さんは強い子ってのはメインでありましたね 
千早に何かできるかって春香は自己犠牲的に考えるのかもなと・・・

ガルさん>
最初の予定では、そのシチュに向かわせようかなと思いましたが、この場合
そこに向かわせると案外春香の独りよがりになるのかなと思いこの方向に
向かった部分はあります^^

肉塊さん>
はるちははやはり特別かなと思います^^
あまーいあまーい話もそのうちやってみたいですけどなかなか恥ずかしさが^^

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Author:トリスケリオンP&ふるぷら~んP
主にニコニコでアイマスMAD作成中
結構適当

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